iii) 生体物質の産生

胆汁酸やホルモンなどの生合成の出発物質となるコレステロール、フィブリノゲン等の血液凝固因子、アルブミン等、生命維持に必須な役割を果たす種々の生体物質は、肝臓において産生される。また、肝臓では、必須アミノ酸xx以外のアミノ酸を生合成することができる。

続きを読む

ii) 生体に有害な物質の無毒化・代謝

消化管等から吸収された、又は体内で生成した、滞留すると生体に有害な物質を、肝細胞内の酵素系の働きで代謝して無毒化し、又は体外に排出されやすい形にする。医薬品として摂取された物質の多くも、肝臓において代謝される。アルコールの場合、胃や小腸で吸収されるが、肝臓へと運ばれて一度アセトアルデヒドに代謝されたのち、さらに代謝されて酢酸となる。アミノ酸が分解された場合等に生成するアンモニアも、体内に滞留する…

続きを読む

☆肝臓の働きについて☆

i) 栄養分の代謝・貯蔵肝臓は、大きい臓器であり、横隔膜の直下に位置する。胆汁を産生する小腸で吸収されたブドウ糖は、血液によって肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられる。グリコーゲンは、ブドウ糖が重合してできた高分子多糖で、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。皮下組織等に蓄えられた脂質も、一度肝臓に運ばれてからエネルギー源として利用可能な形に代謝される…

続きを読む

(f) 胆嚢・肝臓−①

胆嚢は、肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官で、十二指腸に内容物が入ってくると収縮して腸管内に胆汁を送り込む。胆汁に含まれる胆汁酸塩(コール酸、デオキシコール酸等の塩類)は、脂質の消化を容易にし、また、脂溶性ビタミンの吸収を助ける。腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、小腸で再吸収されて肝臓に戻される(腸肝循環)。胆汁には、古くなった赤血球や過剰のコレステロール等を排出する役割もある。胆汁に含…

続きを読む

(e) 膵臓

胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。膵液は、消化酵素の前駆体タンパクであり消化管内で活性体であるトリプシンに変換されるトリプシノーゲンのほか、デンプンを分解するアミラーゼ(膵液アミラーゼ)、脂質を分解するリパーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。すなわち、膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消…

続きを読む

(d) 小腸

全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸の3部分に分かれる。十二指腸は、胃から連なる約25cmのC字型に彎曲した部分で、彎曲部には膵臓からの膵管と胆嚢からの胆管の開口部があって、それぞれ膵液と胆汁を腸管内へ送り込んでいる。腸の内壁からは腸液が分泌され、十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによって、膵液中のトリプシノーゲンがトリプシンになる。トリプシンは、胃で半消化されたタンパク質…

続きを読む

(c) 胃

上腹部にある中空の臓器で、中身が空の状態では扁平に縮んでいるが、食道から内容物が送られてくると、その刺激に反応して胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が拡がる(胃適応性弛緩)。胃の内壁は粘膜で覆われて多くのひだをなしている。粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、ペプシノーゲンなどを分泌している。ペプシノーゲンは胃酸によって、タンパク質を消化する酵素であるペプシンとなり、胃…

続きを読む

口腔-③

(b) 咽頭、食道咽頭は、口腔から食道に通じる食物路と、呼吸器の気道とが交わるところである。飲食物を飲み込む運動(嚥下)が起きるときには、喉頭の入り口にある弁(喉頭蓋)が反射的に閉じることにより、飲食物が喉頭や気管に流入せずに食道へと送られる。食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く、直径1~2cm の管状の器官で、消化液の分泌腺はない。嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのでなく…

続きを読む

口腔-②

③ 唾液腺唾液を分泌し、食物を湿潤させてかみ砕きやすくし、また、咀物を滑らかにして嚥下を容易にする。唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう。)が含まれ、また、味覚の形成にも重要な役割を持つ。唾液は、リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用もある。また、唾液によって口腔内は pH がほぼ中性に保たれ、酸によ…

続きを読む

(a) 口腔-①

② 舌舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾分布している。舌は味覚を感知するほか、咀嚼された飲食物を撹拌して唾液と混和させる働きがある。

続きを読む